2005年03月23日

T-Time データがそのまま本になる/講談社500点の準備開始

ボイジャーのニュースリリース

「T-bridge」については、昨年4月にプレスリリースが公開されています。今回の発表は、講談社との具体的なビジネスプラン第1弾、といったところでしょうか。

(昨年のプレス発表時に、「T-bridge」については少しテキストを書きかけた状態で、そのままになっていたことに気が付いた。春はいつの年も何かとあわただしい。)

「T-bridge」によって何が実現されるるかというと、ようは、ドットブックやTTZのソースデータからダイレクトにオンデマンド印刷できる流れができた、ということを意味している。

この構想についてはずいぶん前から萩野さんは提唱していたし、技術面でも数年前には実現していたはずで、その成果物については「週刊ドットブック」で紹介されていたと記憶している。「デジタルデータは本の原液」といった表現をしていたハズだ。

印刷の現場に居合わせている者なら、印刷の源流がデジタルになって久しいという実感があるだろう(といっても20年前には想像もつかなかったことなんだけど)。

ただ、これまでのデジタルデータは「版下データ」などと呼ばれるように、印刷物の版下としての目的しか意識されていなかった。今後は、電子書籍と印刷物の双方を意識したデジタルデータ(TTX)が源流となり、必要に応じてどちらにも即利用可能となる…そんな筋道がこの数年で整いつつある。

正直、いまスグには、たいした意味がないかもしれない。が、この手のデータというものは、蓄積すればするほど意味を持ってくる。2年後、3年後には、もはやなくてはならない技術となることが予想される。

出版が劇的に変化するわけではない。しかし、雑誌やコミックがいつのまにかコンビニに並んでいるように、成人向け雑誌がいつのまにかテープで封印されてしまったように、携帯電話がメール端末からゲーム端末や音楽端末になっているように、変化はいつも知らないうちに訪れている。これはそのための基幹技術のひとつなのだ。
posted by 多村栄輝 at 10:14| Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月16日

T-Time 5.5 と azur 1.5 は4月15日より発売

ニュースサイトでも取り上げられ始めたようです。

ボイジャー、携帯などへの書き出しが可能な電子書籍ビューワー(ケータイWatch)

かつて電子書籍コンソーシアム実証実験では、「本をスキャンして全ページを画像データにする」という大時代的な手法が採用されました。その流れを汲むΣブックが現在発売されているわけですが、ボイジャーはΣブックでドットブックを読むための「T-Time for Σbook」を提供し、画像データ型電子書籍の表示装置であるΣブックにも活路を用意しています。と思いきや、今回はT-Timeそのものに、ページイメージを画像データとして出力してみせる(しかもデバイスごとに最適化されたサイズとレイアウトで!)。このなんとも絶妙な戦法には感心するばかりです。ザマミロというか、ようは使いようなんだよというか。

ボイジャーのニュースリリース

もともエキスパンドブックにはページイメージをすべて画像データとして出力する機能が備わっていたし、T-Timeだって「印刷機能」として出力していたのはページイメージ。やろうと思えばいつだってできたことなんですね。

携帯電話、PSPなどは、アプリケーションの開発はなにかと制限があるし、課金システムにしばられた世界だから、彼らの流儀にあわせていると手が出せない。デジタルカメラやデジタルビデオカメラ、iPod Photo など、およそ液晶を備えたデバイスの多くが画像を表示させる機能を備えてきた現状は、まさに時機到来ということなんでしょう。

すでにリリースされているドットブックの多くがすぐには未対応らしいのは、おそらく「印刷不可」といった段階的なセキュリティが影響していると思うので、リリースする側(出版社)が今回の機能を認めていけば、一発で全ファイルの属性を変更させるツールぐらいすぐに用意できるでしょうから、あとは風向き次第、といったところでしょう。その風向きを変えるのは、我々読者の声も大きく影響するはずなので、ドットブックを販売しているサイトにはどんどん要望を投げていくのがよいでしょう。
posted by 多村栄輝 at 16:44| Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月02日

T-Time 5.5

まずはこちらのページをごらんください。
なんというインパクト。
posted by 多村栄輝 at 08:51| Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする