よいところ
・G3回線が無料で接続できる。
・キンドルのみですべて利用可能。PC不要。
・すでに9万冊の蔵書。
・バッテリー持続時間はワイヤレスオフ状態で1週間以上
特に気になるのは、「購入した書籍はAmazon.comでもバックアップする」というところ。これって購入履歴をAmazonのアカウントで記録しておくことができるということだろうし、つまるところキンドル本体のデータを消したあとでも再入手可能ということではないかと。もしそうだとしたら画期的ですよ。
マルチメディア的な機能とかカラーとかをすっぱりきっぱり切り捨てているのは個人的には好評価。世間ではことさらそこを攻撃する人もいっぱいでてくるだろうけどね。
よろしくないところ
・本体価格399ドル。たけーよね。
・ちょいブサな形状。ホールドよろしくなさそうよ?
・新聞・雑誌・ブログの購読は月額契約。ブログも有料?
いちばんサイアクなのが、「個人のWord文書や写真をKindleに1件当たり10セントで転送することも可能」ということ。なんで自分のデータを読み込ませるだけで金とられなあかんの? ネットワークを使ったビジネスモデルとして間違ってるだろそれ。
ビジネスモデルとしては、キンドルがすべてにおいて受け身なメディアでしかないというところも反発の対象となるだろうな。キンドルを利用することによってメディアが育っていくような仕組みを導入しないと。それはAmazonのサイト自身がそのような機能を担うつもりなんだろうけど。
いわゆるバリアフリー的な活用についての機能などは、いまのところまったく不明なのでどこまで万人向けなのかは謎。バッテリは専用充電池?
誰をターゲットにしているかが見えてこないデバイスはまず売れないわけで、アメリカさんの考えることはようわからんです。
ネットワークのインフラが整備されたことで、ネットワーク前提の端末が成立するようになってきたのはたいへんよろこばしいと思う。キンドルはとうとう接続料金はいただきません、というのだからすばらしい。
キンドルさんはそれほどうまく飛翔できないかもしれなくて、過去に生まれては消えていった電子書籍装置の「いちばん最近亡くなった子」になるかもしれないんだけど、単独でネットワーク接続できるようになったこと、無料で接続できるビジネスモデルを用意したことは大いなる前進だと思う。「この次」はもっとクレバーなビジネスモデルを実現できると思う。ジェフ・ベゾスはまだまだチャレンジをあきらめないだろうし。
Amazon、ワイヤレス機能つき電子書籍リーダー「Kindle」発売(ITmedia News)