2008年07月09日

クゥの映画缶

クゥの映画缶
有料の期間限定フリーパス、大量の画像データ利用等、ドットブックベースの電子出版としてはこれまでになかった試みです。いや、寺山修司『書を捨てよ町へ出よう』の発展系、かな。

なによりも、ボイジャーが『河童のクゥと夏休み』に、原恵一監督に注目していた、ということがまずうれしい。

クゥの映画缶

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2007年11月20日

Amazon Kindle

とりいそぎメモ。

よいところ
・G3回線が無料で接続できる。
・キンドルのみですべて利用可能。PC不要。
・すでに9万冊の蔵書。
・バッテリー持続時間はワイヤレスオフ状態で1週間以上

特に気になるのは、「購入した書籍はAmazon.comでもバックアップする」というところ。これって購入履歴をAmazonのアカウントで記録しておくことができるということだろうし、つまるところキンドル本体のデータを消したあとでも再入手可能ということではないかと。もしそうだとしたら画期的ですよ。

マルチメディア的な機能とかカラーとかをすっぱりきっぱり切り捨てているのは個人的には好評価。世間ではことさらそこを攻撃する人もいっぱいでてくるだろうけどね。

よろしくないところ
・本体価格399ドル。たけーよね。
・ちょいブサな形状。ホールドよろしくなさそうよ?
・新聞・雑誌・ブログの購読は月額契約。ブログも有料?

いちばんサイアクなのが、「個人のWord文書や写真をKindleに1件当たり10セントで転送することも可能」ということ。なんで自分のデータを読み込ませるだけで金とられなあかんの? ネットワークを使ったビジネスモデルとして間違ってるだろそれ。

ビジネスモデルとしては、キンドルがすべてにおいて受け身なメディアでしかないというところも反発の対象となるだろうな。キンドルを利用することによってメディアが育っていくような仕組みを導入しないと。それはAmazonのサイト自身がそのような機能を担うつもりなんだろうけど。

いわゆるバリアフリー的な活用についての機能などは、いまのところまったく不明なのでどこまで万人向けなのかは謎。バッテリは専用充電池?

誰をターゲットにしているかが見えてこないデバイスはまず売れないわけで、アメリカさんの考えることはようわからんです。

ネットワークのインフラが整備されたことで、ネットワーク前提の端末が成立するようになってきたのはたいへんよろこばしいと思う。キンドルはとうとう接続料金はいただきません、というのだからすばらしい。

キンドルさんはそれほどうまく飛翔できないかもしれなくて、過去に生まれては消えていった電子書籍装置の「いちばん最近亡くなった子」になるかもしれないんだけど、単独でネットワーク接続できるようになったこと、無料で接続できるビジネスモデルを用意したことは大いなる前進だと思う。「この次」はもっとクレバーなビジネスモデルを実現できると思う。ジェフ・ベゾスはまだまだチャレンジをあきらめないだろうし。

Amazon、ワイヤレス機能つき電子書籍リーダー「Kindle」発売(ITmedia News)
posted by 多村栄輝 at 13:13| Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月28日

T-Time/azur & iPhone, iPod touch, iPod nano

Voyager_iPhone

さっき気が付いたけど、ボイジャーのT-Timeの書き出しページのデバイス、ちゃんとiPhoneに差し替えられているのね。たぶん少し前からこうなってたんだろうなぁ。

iPod touch と新しい iPod nano が登場したことを受けて、近々T-Time/azurも正式対応するべくバージョンアップされるらしい。

iPod 5Gに.bookを書き出してたまに読むこともあるけど、個人的にはクリックホイールはセンシティブすぎてうまくページをめくれないことが多い。iPod touchのインターフェースは、さてどうなのだろうか。
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2007年09月19日

青空文庫10歳記念版「蔵書6300」

青空文庫10歳記念版「蔵書6300」

青空文庫十周年記念DVD-ROMをいただいた。
posted by 多村栄輝 at 19:43| Comment(0) | TrackBack(0) | Note | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月04日

青空文庫10歳

今年7月7日に、青空文庫が十周年を迎えるそうです。
1997年当時、呼びかけ人となった6名の方たちとはネットを通じて交流があったから、何かのきっかけてもっと深くかかわることもあったかもしれない。結局のところ、十年かけてぼくがやったことといえば、たった一本の作品のデジタル化に協力しただけだったけど。
ともあれ、おめでとうございます。

そんな細いお付き合いでしかないというのに、デジタルデータっていつまでも残ってしまうから、ぼくのような者にもお知らせをいただきました。ありがとうございました。

http://www.aozora.jp/aozora10/
posted by 多村栄輝 at 13:26| Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月12日

「ePaperコンソーシアムでの講演要旨」(ボイジャー)

そこにあるのは、「ボイジャーの昨日・今日・明日」がすなわち「電子書籍の歴史」そのものであるという、間違いない現実である。しかしながらそれは、血のにじむような努力とパッションの結晶が、庇護を受けることのないまま葬り去られていくコンピューティングの歴史をなぞっている。やるかたない辛酸に満ちているかもしれないが、ボイジャーは歩みを止めることはない。

http://www.voyager.co.jp/


日本語版「エキスパンドブック」のスタートラインは『書を捨てよ、町へ出よう』ではなかったかと思うのだが、完成〜発売のタイミングが早かったというだけで、スタートラインは『The Complete OZU』が先だったということだろうか。
posted by 多村栄輝 at 18:58| Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月12日

電子書籍の音声読み上げ対応で「T-Time」と「電子かたりべ」が連動

10月11日付けでリリースがありました。T-Timeへの実装ではなく、アルファシステムズの電子音声読上げソフト「電子かたりべ」との連動での対応です。

ドットブックとしてリリースすることが、即、音声読み上げに対応するという事実は、大きな可能性を秘めています。リリース中の《電子本の基準として音読を包含する》は、特にかみしめて読みたい重要なことがたくさん指摘されていると感じました。
もし出版社(版元)が送り出すすべての電子的出版物が音声読上げを基準とするならば、世の中に出版される電子本点数はそのままロービジョン・障碍者への対応を備えたものになります。本を出版することが、特別な付加を加えることなく当たり前のこととしてロービジョン・障碍者への配慮をカバーすることにつながります。
惜しむらくは、「電子かたりべ」はどうやらMac環境には対応してないらしいという現実でしょうか。
もっとも、インテルベースのマッキントッシュは、すでに両刀遣いの環境を構築できる手はずが整っていることを考えれば、そう高いハードルでもないと考えることもできるし、適当な電子音声読上げサービスと折り合いがつけば、Mac環境への対応もすぐにでも実現できるだろうと楽観していますが…。

ボイジャーのプレスリリース:電子本の音声読上げ対応開始について
posted by 多村栄輝 at 19:09| Comment(1) | TrackBack(0) | NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月03日

ユニバーサル・ユーザー・ドリブンを目指すT-Time

風の噂によると、次期T-Timeがテキスト読み上げ機能に対応するのだという。
たしかPocket PC版でテキスト読み上げにも対応していたと記憶しているが、PC用の本家T-Timeにも実装されることで、オンスクリーン読書環境がより充実することになる。
「読み上げたりできないの?」は、二〇世紀末に電子本を対面販売していたときには繰り返し訪ねられた言葉だった。しかしぼくは心の中ではその質問に反発していた。相手が、本当にテキストの読み上げを求めているとは思えなかったからだ。
まるで芸達者な犬をつかまえて、「こんなことはできないのか、つぎはこれをやってみせろ」と、面白半分に言ってみせているだけじゃないかと、胸の中で噛みついていたのだった。
視覚にハンデのある人にとって、グラフィカルユーザーインターフェースはけしてやさしくなかった。ウェブの世界も同様だった。CSSなどの技術で、そのあたりは少しずつ改善されているのかもしれないけれど。
いつか目が見えなくなるかもしれない、という爆弾をぼくも網膜に抱えている。「耳で聞く本」は市場としてはいつまでも浮上できないでいるけれど、無関係な世界ではない。
あわせて、ポッドキャスティングのような「耳で聞くメディア」が脚光を浴びつつあることとも、連動していくのではないかと思われる。

ユニバーサル・デザインという言葉も、ずいぶんと浸透してきた。かつてバリアフリーと呼ばれていたものを、ユニバーサル・デザインという言葉に置き換えるようにしたのは、いくつかの大手企業の成果だろう(本来のユニバーサル・デザインの語義とはズレを生じているかもしれないという功罪はあるにしても)。
ユーザー・ドリブンは、米ボイジャーの創設者ボブ・スタインが提唱した概念だ。エキスパンドブックは、ユーザー・ドリブンの考えの元に生み出された。その後継であるT-Timeもしかり。徹底したユーザー・ドリブンに基づいたインターフェースを備えている。それは、旧来の電子書籍の概念を破壊し、果てしなく拡張していくことを促している(エキスパンドブックとCD-ROMベースによるマルチメディアの時代からT-Timeへの変化は、過去にもいくつかのテキストで指摘されているが、いずれもっとまとまった形で論じられることもあると思う)。

「ユニバーサル・デザイン」+「ユーザー・ドリブン」=「ユニバーサル・ユーザー・ドリブン」

「ユニバーサル・ユーザー・ドリブン」は、ぼくの造語だ。だからこれは、いつもの勝手なラブレター。
posted by 多村栄輝 at 11:39| Comment(0) | TrackBack(0) | Note | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月31日

読書装置としてのW-ZERO3[es]

先代のW-ZERO3よりもモニタサイズは小さくなったが、640×480の画面サイズは変わりなく、2.8型VGA液晶はくっきりとしていて見やすい。付属のブンコビューワもよいが、おそらくT-Time for Pocet PC も問題なく動くだろう。
筐体がスリムになったことで、先代よりも手になじむ。読書装置としても、申し分ない仕上がりだろう。

今年の春に京ぽん2に機種変更したばかりだし、なによりWindows Mobileという環境に慣れる自信がないので、当面手を出す予定はないけれど、読書装置としてはイケてるのではないかな。
posted by 多村栄輝 at 15:35| Comment(0) | TrackBack(0) | Note | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月11日

ブックサーフィン

東京国際ブックフェア2006が開催中です。
今年のボイジャーの隠し球は「ブックサーフィン」なるものだそうです。
ああ、気になるなぁ。
posted by 多村栄輝 at 16:20| Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする